オランダ語翻訳(日蘭翻訳・蘭日翻訳)

ドイツ語、フランス語と英語が融合したような言語であるオランダ語。しかし実際は、特殊性のある独自の言語です。

世界におけるオランダ語

ベルギーとオランダには、オランダ語を母国語とする人々が 2300 万人います。ヨーロッパでは、ドイツとフランス北部がオランダ語話者が密集している地域と言えます。世界の大学 250 校でオランダ語が教えられていることにより、この言語の話者は増加傾向にあります。

また、オランダと関係があった国々には、オランダ語が話せる住民が存在します。南米ベネズエラの沖合に浮かぶ島アルバやオランダ領アンティルの島々は旧オランダ植民地です。フランス領ギアナ、ベネズエラ、ブラジルの間に位置する国、スリナムもオランダ植民地でした。これらの国々では、今でも行政言語にオランダ語が使用されています。また、多くの教育現場でもオランダ語が使われています。

インドネシアは、19 世紀にオランダの植民地化から解放されました。特に歴史学者や法律家の中には今でもオランダ語を話す人が残っているかもしれません。

Nederlandse Taalunie(オランダ語共同体)はフランドル地方とオランダが率先して創設した組織です。オランダ語発展の定着、整備、承認を担っています。また、世界でのオランダ語普及の役割も果たしています。

プロフェッショナルな分野でのオランダ語

航空、農業、水力工学事業の分野で知名度の高いオランダ。これらの分野の専門用語は、オランダ語から影響を受けたものが多く使われています。オランダ語の習得は、たとえこれらの分野を専門に学んでいなくても、専門用語を理解する上で役立ちます。

オランダ人のノウハウは建築、都市計画など他の分野にも広がっています。また、芸術分野ではオランダ絵画が有名です。オランダ出身画家の才能は、フェルメールやヤン・ステーンで終わったわけではありません。一つの言語を習得するということは、それに付随した文化も知るということです。

また、アフリカーンス語はオランダ語から派生した方言で、南アフリカ共和国とナミビアで話させています。オランダ語話者にとってこの方言の文語体が分かりやすいのは、この 2 言語には共通点が多いからです。オランダ語話者はアフリカーンス語から他言語への翻訳も行うことができます。

オランダ語かフラマン語どちらに翻訳?

ベルギーでは話されているフラマン語は、オランダ語と多くの類似点を持った方言の総体ともいえます。もちろん、双方の違いも考慮に入れなければなりません。例を挙げるなら、オランダ語で「 gemeenschap 」(共同体の意)はフラマン語では「 hemeenschapp 」となります。したがって、文書を忠実に翻訳する際、スペルと発音の違いは大変重要になります。

また文書の翻訳を依頼する前に、翻訳を読む相手側の地理的位置を知る必要があります。ベルギー人とオランダ人は、類似部分が多いとはいえ同じ言語を話しているわけではないからです。