多言語・多効果のウェビナー
ワールドワイドウェブ(WWW)はこの20年の間に、その意味的な拡がりを遂げ、それにより私たちの世界、特にビジネスの世界は、あらゆる国籍と言語が交差するひとつの大きな村になりました。しかしこの新しい世界では、私たちは一度も実際に出会うことなく会う事が可能です。書き言葉の栄光の時代は過ぎ、オーディオビジュアルの世界へ、そして客層の国際化はチャンスからむしろ義務へと変わりました。公共の場でのスピーキングは多言語化し、ウェビナーは新しいグローバルコミュニケーションの形として当たり前になったのです。
可視性とユビキタス性
2000年から2020年にかけて、現代フランスビジネスにとっての大きな課題のひとつは、その適切なポジショニングを見出し、国内のウェブ上での確固たる存在感を獲得することでした。 活字生産量はウェブサイト製作量と密接に関連して増えています。2002年(atenao.comが発足した年、編集部注)の数百万から、2021年には20億近くまで増加しているのです。 この流れに乗れなかった人達にはとても残念なことです。
2010年代の終わりから、そして「COVID時代」からはさらに、国際的なウェブ上での存在感が、企業の知名度や将来性(それが単純な意味での企業生き残りの問題でない場合)を左右するようになりました。 テクノロジーはそれを可能にし、その可能性は無限とも言えますが、地政学的および、衛生的・経済的な不確実性によって今や望みの薄いゾーンとなってしまった国内市場を離れて企業が顧客を国際化することは、強制と言わないまでも、推奨されるようになったのです。この10年間のフランスの社会的、経済的、政治的変化は、残念ながらそのことを見事に証明しています。
これを行うには、できるだけ多くの人がアクセスできるようにする必要がありますが、そのためには効率的な方法と、最適な方法の二種類しかありません:
- 第一の方法は(文字通りの意味でバイアスがかかるため)、英語でのコミュニケーション(ただしメッセージの一部、並びにシェイクスピアの言語をマスターしないターゲットを失うリスクがあります)。
- 第二の方法は、言語学的通訳(ちなみに、これによりバイアスの概念は大幅に減少します)。
過去20年間、多言語イベントは物理的に大規模な会合の形をとってきたため費用が高く、大企業や大きな機関の為だけのものでした。 COVIDにより、イベントはデジタル化され、多言語になり、すべての人がアクセスできるようになりました。 今後10年間で爆発的に需要が増えると思われる低コスト技術の成熟により、通訳の利用はより開かれたものになっています。そして、それは自動翻訳システムへのグーグルやマイクロソフトの研究開発投資の規模を見れば、自ずと理解されることでしょう。
多くの中小企業が海外でビジネスを展開することは、今や非常に現実的なものとなっています。複雑な投資は必要なく、コミュニケーションの中身を変えることなく、ターゲットを国際化し、うまくリーチさせるだけでいいのです。その結果、あらゆる場所に同時に存在することができるようになるのです。
多言語イベント、言語と聴衆は無制限
多言語セミナーは、ハイテク企業の主要なコミュニケーションツールです。米国では、起業家は伝統的にグローバルなビジョンを持っており、その戦略には世界市場の征服がはじめから組み込まれていることを忘れてはならないでしょう。これらの大企業は、国際的な聴衆にリーチできることを確信しつつ、世界中のクライアント、パートナー、ジャーナリストが交流する巨大なイベントを開催しています。
その規模は拡大の一途をたどっています。2019年以来、AppleはYouTubeのおかげでKeynoteの視聴数を爆発的に増やしています 。 ウェビナー技術やオンライン会議システムの発達は、物理的な境界を取り払いつつあります。多言語ウェビナーや多言語ビデオ会議は、同時通訳や翻訳と組み合わせることで、言語や文化の壁をほとんど取り払うことができるのです。
具体的には、イベント、会議、フォーラム、ラウンドテーブルにおいて、世界中の参加者、聴衆、講演者を、言語や地理的条件に関係なく一堂に集めることを可能にするのが、遠隔多言語通訳です。このように、私たちはパソコンの画面やスマートフォンの前で、世界各地で開催される会議のライブ中継に参加することができます。
企業の知名度と検索エンジン最適化が密接に結びついていることが明らかになり、技術的にも経済的にも、これほどまでに国際的にオーラを広げる機会が身近になったのは、歴史上初めてではないでしょうか。
オンライン会議か対面会議か、選ばなくてはなりませんか?
また、多言語ウェビナーにおいて無視出来ない大きなメリットは、対面式イベントとの両立性です。もはやどちらかを選ぶ必要さえありません。講義室、会議室、ミーティングルームをバーチャルルームに接続することで、どちらのタイプのイベントもハイブリッドに組み合わせることができます。
Atenaoで請け負うミッションではますます増えていますが、具体的には聴衆や講演者の一部が会議室にいながら、他の聴衆や講演者は世界のさまざまな場所にいて、同時にZoomでバーチャルルームに接続されているような光景を目にすることが多くなっています。
不確実性が高く、私たちの活動にかかるエコロジカルコストを削減する必要がある未来では、多言語ウェビナーが主流になっていくと思われます。ハイブリッド型イベントはむしろ大企業の特権となるでしょうが、対面型のみで行われるイベントは姿を消していくでしょう。
ウェビナーの国際化:とても簡単です
中小企業が多言語イベントを開催する際の障害のひとつに、イベントや外国語に不慣れな場合、ロジスティクスが面倒だということが挙げられます。
しかし、幸いなことに多言語ウェビナーの作成は非常に簡単になっています。私たちは、企業がコアビジネスに集中できるよう、ターンキーソリューションを提供します。
Atenaoのビデオ会議通訳サービスは、最も幅広く利用されているソリューションと100%互換性があります。 私たちの通訳者はほとんどのビジネスシステムに「プラグイン」できますが、「通訳対応」の企業システムをお持ちの事はほとんどない事から、私たちのバーチャル会議室でイベント、会議、ウェビナーを開催することをお客様にはお勧めしています。
テレビ会議ソリューションを比較検討した結果、言語の組み合わせごとに特定の音声チャンネルで同時通訳ができることが大きな決め手となり、2020年初頭、私たちはZoomを選択しました。 その結果、異なるターゲット言語間のラグや相互干渉のないスムーズなやり取りを実現しました。2021年末時点でも、私たちの選択は完全にその有効性を保っています。
ウェビナーの管理において、AtenaoとZoomのコンビが提供するオプションは非常にたくさんあります。
- 最大8つの言語の組み合わせによる専門的な通訳。
- 500、1000、3000、5000、または10000人まで対応可能のバーチャル会議室。
- ウェビナー登録フォームのカスタマイズ、開催前のデータ収集と登録管理。
- 質問の管理(質問の事前登録、公開前の質問の提出/事前検証など)および回答の管理(形式、音声回答、書面による回答など)。
- バーチャル会議をサブグループやワークショップに分割することも可能です。
- ヴェロタイプ(Vélotypie、リアルタイム字幕)。
会議の音声/ビデオ収録だけでなく、通訳チャンネルの録画も可能です。
AtenaoとZoomのコンビで多言語ウェビナーを開催する
私たちがウェビナーの通訳のご予算を算出し、担当させて頂くために必要な情報はほんのわずかです。
ビデオ会議のみによるイベントの場合。
- 会議の日付、時間枠、および予定されている長さ。
- 会議の種類とテーマ。
- 会議の言語。
- 発言者(登壇者)の数と、一般聴衆の人の数(発言できるかどうかに関わりなく)。
- バーチャル会議室と通訳者の追加を伴うワークショップまたはサブミーティングの有無。
ハイブリッド型イベントには追加情報が必要となります。
- 会議の場所。
- 現場で利用可能な機器(制御室、ブース、ヘッドセット、マイクなど)。
実際の流れ
Atenaoは、お客様にウェビナー通訳の技術に慣れていただき、Zoomプラットフォームのインターフェースを知っていただくために、体系的にテストをご提案しています。
プロジェクトが決定されると、会議室の作成と、すべての参加者に提供される登録リンクの送信が始まります。
当日は、あらかじめ決められた時間にバーチャルルームがオープンしますので、ログインしたすべての参加者は「控え室」で待機していただきます。
ウェビナーが始まると最初に、参加者はそれぞれ使用言語を選ぶことができます。そしてウェビナー終了まで、母国語で聞くことができます。
ウェビナーの準備から終了まで、Atenaoのプロジェクトマネージャーがお手伝いいたします。
討論の音声・映像記録…付加価値の高いプラスアルファ
Atenao & Zoom通訳では同時通訳サービスに加え、フォーラム、ウェビナーなど形式に関わりなく、オリジナルのストリームを音声と映像で記録できるだけでなく、各通訳言語での音声記録も可能です。
ウェビナーのビデオファイルと組み合わせることで、オリジナル版のビデオだけでなく、ターゲット言語版の通訳ビデオも作成されます。どちらのタイプのビデオも、お客様の所有物となり、ご自由に使用、配布、利用していただけます。
このように、ウェビナーはターゲットとなる国ごとに再利用可能なコミュニケーションツールとなるのです。
フォトクレジット :
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Myriams-Fotos による撮影( Pixabay)