多言語SEO
海外市場への参入を成功させる上で、ウェブサイトの翻訳と、ターゲット国の検索エンジンで上位表示させること(多言語SEO)は必要不可欠な2点です。Atenaoは、翻訳および多言語SEOを通じて、お客様の外国語サイトの認知度を向上させます。
多言語SEOとは?
外国語での検索エンジン最適化(多言語SEO)は、ウェブサイトやコンテンツを、ターゲットとしている国または言語圏で、検索エンジンの検索結果で上位に表示させるための技術や戦略のことを指します。多言語SEOを行うことで、お客様のウェブサイトの可視性やアクセス数を向上させることが可能です。
最適化を図る項目は、次の通りです:
- 翻訳されたサイトへの集客とコンバージョン(製品の購入やサービスへの申し込み等)につながるキーワード
- 競合他社のポジショニングを分析し、参入したい海外市場で、どの様なキーワードや検索ワードが適切かを割り出します。国や地域によって言語や文化は異なることから、考え方や検索行動もそれぞれパターンが異なります。競(注意!元のサイトで使用されているキーワードを単に外国語に置き換えたり、ローカライズしたりするだけでは不十分です)
- ウェブサイトを技術的、編集的な観点から詳細に分析することで、検索エンジンでの上位表示を遅らせている弱点を特定し、修正します。
多言語SEOに特化したエージェンシーに任せるべき理由
お客様のウェブサイトを海外の検索エンジンで上位表示させたい場合には、ターゲットとする国のウェブユーザーと同じ目線になる必要があります。外国語SEO対策を国内のウェブエージェンシーに任せても、ターゲットとする国に関する見識がなければ、意味がありません。
ターゲット国に外資系企業として参入する際、ターゲット国のウェブ上では、当然ながら現地企業より不利な状況からスタートすることになります。同じサービスと価格であれば、インターネットユーザーは自国の企業を好む傾向があるためです。このハンデは、本国とターゲット国との距離や文化の違いに比例して大きくなります。
外国語ページのSEOを最適化するには、ターゲット言語だけでなく、ターゲット国の文化、習慣、風習、現地のインターネットユーザーの考え方や、検索パターンに関する知識が必要です。
例えば、フランスの大手スーパーマーケットチェーンのカジノが2024年に大々的に行った「お客さま第一主義」というキャッチコピーは、欧米のマーケティングではごく自然な内容ですが、お客さま第一主義が当たり前な日本でこの点を強調しすぎると、違和感が生じます。
対象国に関する知識がないまま取り組む、間違ったSEO対策の例
- コンテンツ、キーワード、ターゲットクエリを、それらが作成された言語(ソース言語)からそっくりそのまま翻訳してしまうこと。一見、シンプルで適切な方法に思えますが、前記の様なローカライズのステップが抜けているため、非生産的、場合によっては逆効果になることもあります。翻訳されたクエリの関連性を確認するステップは、必要不可欠です。
- Google Search Console、Semrush、Yoast SEOなどのSEOツールによるキーワードの分析に頼ること。このアプローチ方法は一般的で手軽なのですが、ウェブサイトを競合他社の中に埋もれさせ、最も収益性の高いキーワード、特に効果的の高いロングテールキーワード(4キーワード以上)を見逃してしまう可能性があります。
複数言語を話せるプロジェクトマネージャーのみを採用し、ヨーロッパ(フランス)、アジア(日本)、中東・アフリカ(チュニジア)にそれぞれ支店を構える多言語サポート会社Atenaoは、世界中にSEOのスペシャリストを置いているため、お客様の検索エンジン最適化を強力かつ、きめ細やかにサポートします。
外国語で最適なキーワードを選ぶには?
次の重要な作業に対応できるのは、ターゲット言語の国や地域で長く暮らした経験があり、その国の文化を肌で理解している、ネイティブのウェブ翻訳者のみです:
- SEOツールが提供するキーワードの結果を選別する作業
- ローカライズ、つまりターゲット国のインターネットユーザーの行動、ターゲットクエリ、メタタグの内容にマッチした翻訳を作成すること
- 人間の知能や感性をもって、「機械が思いつかない」関連キーワードを提案すること
- 特定の用語や構文を含むロングテールキーワード(*1)の作成
最適化の手法について
お客様のサイトの翻訳がすでに完了済みで、ターゲット国でのSEOのみが必要な場合は、ステップ2と5をご参照ください。
お客様のサイトがまだ翻訳されていない状態で、最適化されたコンテンツのローカライズが必要な場合、Atenaoの多言語SEOは、お客様のニーズにきめ細やかに適応します。
ステップ1:ウェブサイト翻訳と多言語SEOの準備作業
ウェブサイトの各ページを、内容と翻訳タイプ(トランスクリエーション翻訳、100%人力による翻訳、ISO 17100翻訳、ポストエディット翻訳)に応じてグループ分けする作業。
戦略レベルはページによって異なるため、最も収益性の高いページに翻訳作業を集中させる方が、コストパフォーマンスが良くなります。
- 戦略的に最も重要な情報や、企業理念を伝えるページには基本的に、トランスクリエーション翻訳を適応します。
- サービスの紹介、製品の紹介などのページは、100%人力による翻訳で対応するのが最適です。また、その内容が細かく繊細である場合は、ISO 17100翻訳を適応します。
- 製品説明、ブログ、ニュース記事、実用的な情報、GTC、CSR、法的な情報、インデックスに表示されないページなどは、より安価なポストエディット翻訳で対応可能です。
単語の種類とボリュームの分析:
ウェブサイトのテキストには、単発的に使用される単語と、繰り返し使用される単語があります。繰り返し使用される単語が多いテキストを翻訳する場合、単発的な単語が多いテキストの翻訳に比べ、約60〜80%ほど価格が下がります。
SEOを適応するページの選択:
最適化を行う対象を、検索エンジンの閲覧者をウェブサイトに呼び込む目的で作成されたコンテンツのみに絞ります。CGV、法的ポリシー、CSRポリシーのページなど、最適化が必要ではないページもあります。
SEOダッシュボードの作成
次の様なウェブサイト専用のダッシュボード(作業の項目リスト)を作成します:
- サイトの全てのページのURL
- 翻訳カテゴリーごとに、ページをグループ分け
- メタタグの内容
- 画像名
- 各ページのタイトルとサブタイトル
- 各ページのターゲットクエリ
- ページに関連する主なキーワードと、SEAキャンペーンでコンバージョンを生み出しているクエリ(ある場合)
- ターゲット市場の直接顧客(わかる場合のみ)
ステップ2:技術の分析:フォームの最適化と、編集と語彙の分析によるコンテンツの最適化
これは、お客様のウェブサイトの形式と編集に焦点を当てる作業です。外国語でのサイトの参照に有利、または不利な点ををリストアップすることで問題点を特定し、改善策を提案します。
- クローラー(*2)に情報が伝わりやすい、クリーンな基盤を作る。
- コンテンツページを、検索エンジンとユーザーの基準にマッチする様に翻訳する。
- クローラーを、付加価値の高いページに誘導する。
技術面でのチェック項目 :
- 各ターゲット国のURLと拡張子
- Googleのモバイルファーストインデックスとモバイル対応
- httpヘッダー、robot.txt、canonicalタグ
- 内部リンク、リンク切れ、ウェブ画像のオルト属性の欠落
- HTML構造(メタタグ、Hnタイトルタグ)
- 既存コンテンツの構造と長さ
- ページの読み込み速度
- ページインデックスの関連性
編集面でのチェック項目:
- ターゲット国の市場で、最も競争力のあるキーワード
- ウェブサイトの内容に関連する検索で、最も頻繁に使用されるキーワード
- メタタグの内容
- タイトルとサブタイトルの関連性
- URLの関連性
- ターゲットクエリの関連性
- 各ページの内部リンクと外部リンク
ステップ3:SEO要素の特定と用語集の作成
翻訳の実施は、全てのページが同じレベルで重要と言えます。(インデックスされたページは、SEOの観点からはすべて重要)。しかし、翻訳とSEOのレベルは、各ページの戦略レベルによって異なります。
Atenaoでは、メタタグ、タイトル、サブタイトル、画像名、ターゲットクエリの内容に特に注意を払いながら作業を進めます。これらの要素を特定することで、用語集を作成することができるためです。この用語集は、戦略的な重要性にかかわらず、ウェブサイト上のすべてのページのローカライズに必要になります。このプロセスにより、大半のページに表示されるキーワードを、確実に翻訳することができます。
まずこの段階で、インターネット上で参照されやすいベースを作ることが重要です。サイトが翻訳された後に、次の最適化が実施されます:
- SEOツールにより提案されたキーワードを、言語スペシャリストがチェックした上でコンテンツに組み込む
- より読みやすくするために、特定のコンテンツを再構成する
ステップ 4 : ウェブサイトの翻訳とコンテンツのローカリゼーション
事前にメタタグを特定し、用語集を作成することは、すべてのページをローカライズする上で大変重要です。
お客様のウェブサイトを、1ページ1ファイルとしてご提供いただける場合は、翻
ページカテゴリーごと、またはサイト全体のファイルをご提供いただいた場合、SEOの作業は、翻訳がサイトに統合された後に施されます。
ステップ5:コンテンツの最適化
Atenaoの多言語SEOでは、ページごとにテキストの最適化を行います。これは、次の8つの確認および改善するべきポイントに基づいています:
- ターゲットクエリを含むページのタイトル
- ターゲットクエリを含むページのURL
- メタディスクリプション。これは、インターネットユーザーにとって魅力的な内容でなければなりません。
- H2、H3、H4カテゴリータイトル
- ターゲットクエリを含む見出し
- 画像のキャプションとaltタグの記述
- 内部リンクとバックリンク
- セカンダリーワードとロングテールキーワードを、文脈に合わせてページテキストに挿入すること
ステップ6:SEOレポートと品質管理
CMSを使用している場合、サイトのバックオフィスはYoast SEOやSemrushのようなプラグインにリンクされている場合がほとんどです。これらのプラグインは、リアルタイムでページのSEO品質を分析し、検索結果と参照に影響を与える問題をリストアップします。
翻訳と多言語SEOの作業完了後には、プラグインが提供するレポートの提供をお願いしております。これにより、すべてのページが適切に最適化されているかを確認することができます。
*1)ロングテールキーワード:ロングテールキーワードとは、複数のキーワードを組み合わせる形で構成された、検索ボリュームが比較的少ないキーワードのことを指します。3語~4語で構成された複合キーワードであることが多く、検索ボリュームが少ないです。そのため競合が少なく上位表示させやすいという特徴があります。
*2)クローラー:検索エンジンがWebサイトの情報を収集するために使うロボットを「クローラー」といいます。検索エンジンのデータベースには、世界中にあるウェブサイトの情報が集められ、保管されています。そしてユーザーが検索した言葉をもとに、そのデータベースの中から最適な検索結果を表示するのです。検索エンジンのデータベースに登録、つまり検索エンジンに認識されていなければ、自分のサイトに検索順位がつくことはありません。